2019-03-12から1日間の記事一覧

W. G. ゼーバルト『カンポ・サント』(鈴木仁子訳、白水社)

コルシカ島への旅で始まる。コルシカ島については、ナポレオン・ボナパルトの生地であることしか知らない、と書いている。本当だろうか。ゼーバルトは、ナポレオンのアルプス越えから始まる小説を書いている。ナポレオンという歴史的に派手な人物とは裏腹に、…

ミルトン/TSL(タイムズ文芸付録)2017年12月8日号より

ミルトンの生きた時代(17世紀)に、『コーラン』の英訳がでて、それは当時のベストセラーだった(『コーラン』を当時読んでいたのは、カルロ・ギンズブルグ描くところのあの有名な粉屋だけではなかった)。ミルトンは間違いなく『コーラン』を読んでいたはずで…