2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

エヴァン・モウズリー『海事の第二次世界大戦史』、Evan Mawdsley, The War for the Seas: Maritime History of World War Ⅱ, Yale University Press in 2019

1.読み始め 二葉亭四迷の言葉「文学は男子一生の事業にあらず」を思いだす。そのとき文学者は、男子一生の仕事をどう考えていたのだろう。「戦争と革命」というようなことを私は想像するのだが…。 この本、『海事の第二次世界大戦史』は、左派的な論調で知…

『木坂涼詩集』(現代詩文庫150、1997年思潮社)

現代詩を読んで久しぶりに感動した。つまらない人生だが(少なくとも私の生は…)、それを大事に扱うのが詩だ。「シーツを/ぴんとはろうとして/手をのばしていって/しわをだしてしまうように/田んぼの水を/風が/押してゆく」あるいは「ゴミの袋を/さげた人が黙…

ドストエフスキー『罪と罰』(亀山郁夫訳、光文社文庫、原作初出1866年)

ドストエフスキー『罪と罰』を、また読み始める。今度は、最後まで読み通そう。 『罪と罰』を読み続ける。つまらなくないが、私はかなりの程度、小説好きではなく、エッセイの方を好むのかも知れない、と思い始めている。 『罪と罰』、面白い。次々に出来事…